WordPressから静的HTMLに移行して3週間後、Google Search Consoleからメールが届いた。

「サイトのページがインデックスに登録されない新しい要因が検出されました」

移行直後は問題なく動いていたのに、なぜ今さら——。確認してみたら、原因はWordPress時代の「残骸」だった。

移行してすぐには気づかない問題がある

サイトの見た目・動作・速度、すべて問題ない。でも、Googleの目線では話が違った。

Googleは以前のサイト(WordPress版)を何度もクロールして、URLを記憶している。その記憶の中には、今のサイトには存在しないURLが大量にある。

  • /wp-content/uploads/2025/12/...(画像ファイル)
  • /wp-login.php(ログインページ)
  • /wp-admin/(管理画面)

これらを今のサイトにリクエストすると、当然 404 Not Found が返る。Googleはこれを繰り返し確認しに来て、警告メールを送ってきた。

Search Consoleに届いた警告の内訳

ダッシュボードを開くと、4つのステータスが並んでいた。

  • 見つかりませんでした(404):3件 — WordPressのURL群。wp-content/wp-*.php、旧WordPress時代のページ。
  • robots.txtによりブロック:1件 — robots.txtが存在しなかったため、サーバー側デフォルト設定が影響。
  • 検出 - インデックス未登録:4件 — 新サイトのページをGoogleが見つけたが、まだインデックスするか判断中の状態。
  • クロール済み - インデックス未登録:2件 — クロールされたが、Googleがインデックスしないと判断した状態。

後ろの2つは新サイトでは正常で、時間が経てば解消する。問題は最初の2つ、特に 404の3件 だ。

404のままで何が困るのか

「どうせ存在しないページだし、404でいいんじゃないか」——最初そう思った。でも違う。

GoogleはURLをリクエストして404が返ってくると、こう解釈する。

「このページは今は見つからないけど、一時的なものかもしれない。また後で確認しよう」

だから何度もクロールしに来る。これがサイトのクロールバジェット(Googleが1サイトに使うクロール回数)を無駄に消費する。

対して 410 Gone を返すと、Googleの解釈は変わる。

404 と 410 の違い
404 Not Found:「今は見つからない。一時的かも」→ Googleが繰り返しクロール

410 Gone:「永久に削除された。もうクロールしなくていい」→ デインデックスが早まり、クロールの無駄が減る

WordPressから移行したあと、旧URLに 410 を返すのが正しい対処法 だ。

対応① robots.txt の新規作成

まず確認したら、プロジェクトに robots.txt が存在しなかった。静的HTMLサイトではサーバー側のデフォルト設定が使われることがある。これが意図せずクローラーをブロックしていた可能性がある。

明示的に「全許可」の robots.txt を作成してデプロイした。

User-agent: *
Allow: /

Sitemap: https://giverth.co.jp/sitemap.xml

シンプルだが、これだけで「Googleよ、全部クロールしていい。サイトマップはこちら」と明示できる。

対応② .htaccess に 410 Gone を設定

WordPressのURLに対して410を返すよう、.htaccessに追記した。

# 旧WordPress URL → 410 Gone(Googleに永久削除を通知)
RewriteRule ^wp-content/ - [G,L]
RewriteRule ^wp-includes/ - [G,L]
RewriteRule ^wp-admin/ - [G,L]
RewriteRule ^wp-login\.php - [G,L]
RewriteRule ^wp-cron\.php - [G,L]
RewriteRule ^wp-signup\.php - [G,L]
RewriteRule ^xmlrpc\.php - [G,L]
RewriteRule ^wp-.*\.php - [G,L]

[G,L] は Apache の RewriteRule フラグで、G が 410 Gone を返す指定、L がここで処理を止める指定だ。これをデプロイして完了。

設定後の確認方法

デプロイ後、Search Consoleの「URL検査」で旧WordPressのURLを入力して確認できる。https://giverth.co.jp/wp-login.php などを検査すると、しばらくすると「410 Gone」として処理されていることが確認できる。

また、Search Consoleのダッシュボードで「見つかりませんでした(404)」の件数が減っていれば対応成功だ。確認は1〜2週間後を目安に。

giverth での実測結果(2026年6月)
.htaccess で410設定後、約2週間でSearch Console の404件数がピーク8件から5件に減少。全残件はwp-content/またはwp-includes/系で、次のGoogleクロール後にさらに減少する見込み。

WordPress移行後チェックリスト

移行直後にやること

  • robots.txt を作成・デプロイ(全許可 + Sitemapを明記)
  • sitemap.xml を作成・デプロイ
  • Google Search Console にサイトを登録
  • サイトマップを Search Console に送信
  • 主要ページを URL 検査でインデックス申請

1〜2週間後にやること

  • Search Console で404件数を確認
  • .htaccess に旧WP URL の 410 Gone を設定
  • robots.txt ブロックが解消しているか確認

まとめ

  • WordPress移行後の旧URLは 404のまま放置しない
  • 404(一時的不在)ではなく 410 Gone(永久削除) を返すことでGoogleのデインデックスが早まる
  • .htaccessに6〜8行追加するだけで対応できる
  • robots.txtがない場合は、まず作成・デプロイから

「移行した」で終わりにせず、Googleへの後処理まで済ませて初めて移行完了だと実感した。

沼尻 義弘 — 株式会社giverth 代表取締役
沼尻 義弘
株式会社giverth 代表取締役 / ITコンサルタント・PM

病院勤務12年(医事課・システム担当)の現場経験を持つITコンサルタント。医療機関・中小企業向けの完全オフラインAI導入支援(Dify + Ollama)に特化。自社サイトもWordPress→静的HTMLに移行・運用中。

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